泣き虫

映画を見て、本を読んでよく泣くようになった。

一人のときは思い切り涙を流せるが、

周りに人がいるときは、涙がこぼれないようにぐっと堪える。

それでもこぼれてしまうときは、しょうがない。

なんでもないような顔で涙を流し、目にゴミが入ったふりをする。


人の優しさや、人の強さに感動したとき僕は泣いてしまうようだ。

自分だったらどうするだろう?と考え、できないなぁと思う。

自分にはできないことだから感動するんだろうな。


亡くなった母がよくテレビをみて泣いていた。

「また泣きようる。ほんまに泣き虫じゃの」僕がこう言うと、

恥ずかしそうに、あっちのほうを向いて涙を拭っていた。


今、あの頃の母と同じくらいの歳になって、

なんで泣き虫になったか、なんとなくわかるようになった。

自分を形作っている輪郭のようなものがあって、

それが歳と共に薄くなりところどころに小さな穴が開く。

昔は自分は自分で、はっきり自分と他人を区別できていたが、

それがだんだん曖昧になっていく。

破けた小さな穴から人の感情が入ってきて、

自分は自分だが、自分ではないものもときどき自分になってしまう。

(何を言っているかわからなくなったのでこんへんでやめておく)


今日、伊吹有喜さんの「彼方の友へ」という本を読んだ。

うっぅううう〜何回も泣いてしまった。


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