ごめんなさい、おばあさん

三十代の終わり頃。

スリランカの宝石採掘ツアーに、何回か参加した。

採掘が終わると、観光にも案内してもらえた。

 

夜は、西欧風のホテルに泊まる。

ラウンジはだだっ広く、天井には大きなシャンデリア。

ソファはふかふか。

少し右手を上げて、「コピプリーズ」。

すぐに、コーヒーが席に届いた。

贅沢すぎて、逆に落ち着かなかった。


今でも、ときどき思い出すことがある。

ホテルには室内用のスリッパがなかった。

「トントントン」

ある日、部屋をノックする音。

ドアを開けた。

透明な袋に入ったスリッパを胸に抱え、白髪で痩せたおばあさんが立っていた。

たぶん「どうぞ」と言って、スリッパを僕に差し出してくれた。

「ありがとう」

そう言って受け取った。

問題は、そのあと。

「チップをあげたほうがいいんだろうか?」

「いくらあげればいいんだろう?」

慣れない習慣に、頭の中はぐるぐる回る。

おばあさんは、ドアの外で少し困ったように微笑みながら、僕を見ていた。

 

結局、僕はチップを渡せなかった。

あげたかったのだけど、あげることができなかった。

おそらく、おばあさんにとって、とても大事なスリッパだったと思う。

もらったチップで生活に必要なものを買う。

孫においしいものを買ってあげる。

そういうことを、考えていたんだと思う。

翌朝、宝石採掘ツアーの主催者に聞いた。

「チップをあげたほうがよかった?」

「そのための、スリッパだよ」

と言われた。
(わかっていたけど)

ごめんなさい、おばあさん。

ありがとうぶたさん

 

本日、翡翠のぶたさんキーホルダー掲載しました。

多産と繁栄のシンボルで、家族を温かく守ってくれるぶたさんです。

七色の蝋引き紐を使って、カラフルに仕上げました。

バッグや鍵につけて、毎日のお供としてお楽しみください。

こちらから→https://hyakka-saiun.com/?mode=cate&cbid=1881959&csid=0

 



中国へ石の買付に行ったときに、いろんな肉を食べた。

牛、豚、鶏。

ほかには、カエル、ワニ、ヘビ、ハト。

それから、イヌも(ごめんなさい。一回だけです)

いちばん、美味しかったのはハト。

次に、やっぱり、ぶたさん。

日本ではハトは平和の象徴なので、なかなか食べる機会がない。

なので、もっぱらぶたさんにお世話になっている。。。

感謝の気持ちも込めて、今回はキュートでカラフルなぶたさんキーホルダーをつくりました。

見ているだけで、なんだかほっこりするぶたさんです。

「ありがとうぶたさん」

 

キムチ

一ヶ月半前に、ネットでキムチを買った。

5キロの業務用。

大きなビニール袋に入っていた。

赤い汁が、けっこう底に溜まっていたので、実質は3.8キロくらいか?

美味かった。

甘くなく、ピリ辛で、少ししょっぱい。

なにより、シャキシャキ、そしてかなりお安め。

タッパーに小分けして冷蔵庫に保管。

冷蔵庫を開けるたびに、少し、臭う。。。

 

食べ方は、いろいろ試した。

そのまま小皿に。

キムチチャーハン。

キムチうどん。

キムチやきそば。

キムチ鍋。

キムチ雑炊。

ハズレがなかった。

それに、簡単に作れる。

そして、残り、約200グラム。

今晩、何をつくろう?

それぞれの完成品を想像する。

(やっぱり、キムチ雑炊だな。。。)

気になることがひとつある。

一ヶ月半。

思えば、毎日のようにキムチを食べた。

キムチの匂いが僕の体から放たれていないか。。。

それだけが、気になる。

ぼくらはみんな生きている〜

若い頃は、自分のことで精一杯で、

人のことを深くは考えようとはしなかった。

ただ、表面をみるだけ。

それが、その人のすべてだと思っていた。

言葉の裏とか、奥とか、

そういうものにも無頓着だった。

面倒だったのだと思う。

なにせ、自分のことで精いっぱいなのだから。


「はて、この人は今、何を考え何を思ってるんだろう?」

「この人は、どのように生きてきたんだろう?」

こんな想像力を、歳を重ねて、使えるようになった。

かといって、それで何かが変わったわけではない。

ただ、みんな一生懸命生きているんだな。

そう思うことが増えた。


「ぼくらはみんな生きている〜♭いきているから笑うんだ〜♭てのひらに太陽を〜♭」


ときどき、懐かしいこの歌が聞こえてくる。

贅沢

考えたら、

365日、一日も欠かさずコーヒーショップに行っている。

計算したら、

ひと月、けっこうなお金をコーヒー代に使ってる。

一日、二杯は飲む。

二杯目は、安くなる。

本当はコーヒー以外の飲み物にしたい日もある。

でも、そこは我慢。

その代わり、週に一度だけ贅沢をする。

ソイラテのグランデ。

それに、ケーキ。


少し前まで、一日一食だった。

食べない二食分のお金は、コーヒー代に回した。

でも、歳をとると朝が早くなる。

最近は、お昼頃になるとお腹が鳴る。

スーパーでアンパンを買い、車の中で食べる。

その代わり、週に一度だけ外食をする。

ラーメン。
回転寿司。
中華料理。


そして、いちばんの贅沢。

時間の使い方だ。

働かなくては食べていけない。

でも、時間をどう使うかは、全部、自分で決められる。

これは、たぶん、

かなり贅沢なことだと思う。


感謝。。。

ぶらぶら

氷川神社へ行った。

大宮駅の東口を十分ほど、まっすぐ歩く。

それから左へ曲がると、氷川神社の参道がある。

両脇には、大きな樹が立ち並んでいた。

少し風があって、いい天気。

葉の間から陽が漏れて、顔を射す。

葉っぱの匂いもした。

ちょうどいい刺激。

そこを、てくてく、ゆっくり歩いた。

気持ちよかった。

参道を二十分ほど進み、氷川神社の本殿へ到着。

境内にも、

葉をいっぱいにつけた、幹の太い樹が何本も立っていた。

左手のひらを幹につけ、深呼吸。

右手のひらもつけ、深呼吸。

しばらくすると、

人差し指が、じんじんし始めた。

(おー、すごい)

充電完了!

年に3回くらい、旅をする。

知らない街を、ひとりブラブラ。

神社やお寺があれば、参拝する。

疲れたらカフェに入り、

本を読んだり、

パソコンをカシャカシャする。

これが、僕の楽しみ。

今度はどこに行こうか、もう考えてる。

 

 

25年つけていた指輪が、入らなくなった日

スリランカで掘り当てた、アレキサンドライトキャッツ。

リングにして、ずっとつけていた。

気がつけば、もう二十五年近い。

自分でも、びっくりする長さだ。

よく、行方不明にならずにいてくれた。

 

だけど、一週間前から、きつくなった。

それでも、はめた。

三日前から、油をつけないと抜けなくなった。

そして、今日。

無理やりはめたら、指がへこんだ。

リングの周りの肉が、赤く盛り上がった。

油をつけて、あわてて外した。

 

今、サイズ直しは、けっこう高い。

お小遣いを貯めてから、直すしかない。

二十五年、毎日つけていた。

だから、ないと、指が寂しい。

机の中を探った。

ラピスラズリのシルバーリングが、あった。

つけてみると、ぴったりだった。

これも、二十年以上前につくったもの。

お小遣いが貯まるまで、

しばらく、お世話になろうと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

世話になろうと思う。