なんとなく幸せ

今日も夕暮れ時まで、ひとり仕事をした。

相変わらず、傍で愛犬モモがイビキをかいて寝ている。

ほんとによく寝る。メシとトイレ以外はほとんど寝ている。

すでに12歳。人間であれば64歳だそうだ。僕よりも老けてしまった。


ひとり仕事にもだいぶ慣れてきた。

気合を入れなくても仕事モードに入れるようになった。

この最近は、しゃきしゃきてきぱきりずむかるに仕事をしている。


三時ころ、ミルクココアをつくり、甘いものを少しで休憩タイム。

なつかしのSimon & GarfunkelのCDをかけて、

こたつに座椅子でゆったりとくつろぎ、

傍で寝ているモモの背中をさすり、

窓から見える空をぼんやり眺める。

「おーなんとなく・・・幸せだ〜」


いつもと変わらぬ日常が、

ときどき新鮮になり、特別になるときがある。

たぶんこういうとき、意識はこの場に止どまっている。

この瞬間に溶け込んでいる。


よく頭の中は遠くへ行く。

楽しみや幸福は遠くにあるのではないかと思ってしまうから。

よく頭の中は別なことをやっている。

満足や張合いは別なことにあるのではないかと思ってしまうので。


そうして遠くに行ったり別なことをやってみるが、

今度は、いつもいたところ、いつもやっていたことを考えたりする。

こんな堂々巡りを何度も経験しやっと気づいたことがある。


なんとなく幸せは、

いつも通りとか、ありきたりとか、平凡や普通の中でも充分に味わえる。

もしかすると特別や非日常的なものよりも味わえるかもしれない。


明日から1週間、仕事でネパールに行く。

久しぶりのネパールは、まだ自分の中で遠くて特別だが、

ネパールに溶け込んでみたいと思う。